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フッ素を定期的に塗って健診をしてもらうのが一番良いのですか? |
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その通りです。
多くの化学療法剤は唾液を減少させるので、むし歯が出来やすくなります。歯のエナメル質を直接強化するのは家庭用では今のところフッ素だけです。フッ素は薬局などで買うことが出来ます。また、キシリトールは歯の再石灰化を促進してくれるため、タブレットやキシリトール添加フッ素剤などとしてむし歯予防に役立ちます。
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うちは生後11か月で発症して9回化学療法をやりました。今2才です。歯への影響はなにかしらあるということでしょうか? |
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あると考えられます。
ただ2才だとまだ影響を知るのが難しく、顎をスキャンするレントゲンが撮れるようになる4才以降くらいから調べやすくなります。
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歯磨きをさせるのがいいのですね? |
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そうですね。2才でしたらまず歯ブラシになれていますか? でなければ口の中を人が触れることに慣れているかどうかは重要です。
朝起きた後など機嫌の良い時に慣れさせることが大切です。まず楽しく遊びながら。きれいにすることより慣れることを大事にしてください。それでもいつまでも歯磨きを嫌がってばかりで慣れないようなら、小児歯科の歯医者さんや歯科衛生士さんに相談しましょう。
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うちは車いすを使っていて障害もあります。歯科ではむし歯が8本あると言われました。またエナメル質の形成不全ともいわれています。月に1回フッ素を塗ってもらっていますが、家庭用で家でも塗っていたら、エナメル質が硬くなったと言われました。これはどういうことですか? |
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フッ素を塗ることによって、再石灰化が起こっているのだと思います。
これは良いことです。ただフッ素を塗る時に歯垢がついていると再石灰化が起きないので、歯をきれいにしてからフッ素を塗ることが大切です。
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歯根短縮や矮小歯があると大人になってから早い時期に抜けてしまう場合もあると聞きました。抜けてしまった場合でもインプラントなどで歯を再生することは可能ですか? |
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可能です。
インプラントでは歯ぐきに穴を開けて顎の骨の中に金属の棒を入れるのですが、口の中と言うのは常に唾液にさらされているので、そこへ金属を入れるとどうしてもいろんな感染を起こしやすいということはあります。また歯根の短い歯では、形が変形していることもあるのでなかなか大変な場合もありますが、将来的には可能だと思います。
もうひとつ、矮小歯や歯根短縮によって歯並びが悪くなり、それをきれいにしてほしいという方もいらっしゃいます。やはり昔とちがってQOL、生活の質の向上を求めるようになってきたんですね。ただ歯列矯正については問題点もありまして、もともと根が短いのに矯正のための器具をつけて歯に力を加えると、さらに根が短くなってしまうので、歯列矯正をしたほうがよいのか難しいところですが、選択肢のひとつではあると思います。また歯数が6本以上欠如していると矯正治療が健康保険の適応になり、通常高額になる矯正治療を受けるには有利です。
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衝撃によって歯が抜けた場合ですが、乾燥させるとダメなので牛乳につけて歯医者さんに持っていくと良いと聞きますが本当ですか? |
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本当です。
抜けた歯を本人が口の中に加えておくのが難しければ、牛乳につけて持ってくるのが一番です。
抜けてからの時間が短いほどよくつきますが、永久歯では完全に乾燥して3日くらい経ってしまったものでもトライ出来ます。もちろん乾燥して時間が経てば、元の状態への回復は難しくなり、歯根の吸収や、歯と骨の間の癒着と言われる症状を起こしやすくなりますが、脱落せずにもつことはありますので、まずは小児や外科治療に熱心な歯科医院に受診しましょう。
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