肝芽腫の治療

PRETEXTによって治療内容や治療の順序が違ってきます。詳しくは『PRETEXT別の治療』を参照してください。
肝芽腫は希少疾患ですので、新しい治療方法を開発していくためには全国の症例を集めて研究しなければ数が足りません。そのため、グループスタディという方法が取られています。
 これは全国の肝芽腫を治療する施設が共通の方針で治療をして、その結果を調べ、その方針が正しかったのかどうかを検討するものです。
 2016年現在、肝芽腫では「JPLT-3 (ジェイピーエルティー・スリー)」という治療プロトコールが始まっています。詳細をここで公開することは出来ませんが、保護者であれば主治医からコピーをもらって内容を詳しく知ることが出来ます。
 今後の治療がどのようになっていくのか、全体像を知りたい場合はまず、主治医にプロトコールのコピーをもらうようにしてください。
 またプロトコールでの治療で思うような結果が出ない場合は、別の方法を取ることが出来ます。主治医とご相談下さい。


1. メインは手術
2. PRETEXT別の治療



  1.メインは手術 

肝芽腫では手術によって腫瘍を残らず取りきれるかどうかが一番のカギです。神経芽腫など他の小児がんと比べても、肝芽腫は種々で取ることの重要性が高いがんと言えます。また、肺などに転移をしていても出来る限り手術で取ります。
腫瘍が小さく肝臓の中だけにある場合はまず手術で腫瘍を取りますが、腫瘍がある程度大きい場合や肝臓の外にも進んでしまっている場合には、まず抗がん剤を使った化学療法をして腫瘍を小さくしてから手術を行います。
どうしても肝臓が残せないくらい腫瘍が大きい、あるいは腫瘍が肝臓の多数の重要な欠陥に食い込んでいる場合は、肝移植が必要になります。

手術前に行う化学療法『術前化学療法』と言います。また、手術の後も再発を極力防ぐために『術後化学療法』を行います。

これらをどのタイミングで、どのような薬を使い、手術はどのタイミングで入れるのかを決めるのが『プロトコール』です。JPLT-3ではリスク分類ごとにプロトコールが定められており、最初の診断時にリスク分類が決まり、この臨床研究の参加に同意されればいよいよ治療開始となります。



  2.PRETEXT別の治療 

(肝外進展のないもの)
      (*術前化学療法はしない)
      
     


 (肝外進展のないもの)
     
      
     
      
     



     
      
      
(*オペ出来ない場合はさらにCITAまたはITECを追加後手術)
      
     



     
      
      
(*オペ出来ない場合はさらにCITAまたはITECを追加後手術)
      
      (*もしくは造血幹細胞移植)





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