25    2000.3.26- 4.18  (入院348日目〜371日目)


★ ちょっと寄り道(24) 肝機能と化学療法
肝芽腫に使っている薬は、それ自体ではあまり強い肝機能障害を起こす薬ではないそうなんですが、術後の化学療法の場合、何しろ肝臓そのものが半分とか1/3とか1/4とかに減ってしまっているわけで、そうなると肝臓の能力というか容量そのものが減っているところへ化学療法をやるわけなので、肝機能障害を起こす子は実際には多いです。
爽はゲロゲロ吐いたり下痢したり、ぐったりしたり食欲が低下したりはしましたが何とか治療は続けられました。けれども肝機能障害がひどくなれば化学療法そのものの続行が困難になることもあります。
いわゆる『肝機能障害』という状態になった時、「食べ物はどんなものがよいのか」を医師に訊いたところ、
「ビタミンの多いものとか・・・」と言われました。爽はもともとの偏食と化学療法によってものすごく少食になってしまっていたので、治療の時に『水の点滴』と言われていた維持に使うソリタにマルチビタミンを入れてもらったことが何度かありました。
入れたときはあまり肝機能障害がひどくなりませんでした。
しかも肝機能障害の時にはビタミンに富んだ食事がよい・・・。

ってことは、そもそも肝機能障害を予防するためには維持の点滴にビタミンを入れるのってすごくよくないですか?
これ、何人かの医師にはかなり力説したんですが、皆さん無視するか「う〜ん」とか言ってました(苦笑)。
たぶんこういうちょっとしたことを研究したデータとかはないので何とも言えなかったのでしょう。
治療の大筋から言えば重要ではないのかもしれないですけど、実際肝機能が悪くて化学療法切り上げるケースもあり、その結果再発につながることもあるわけですし、化学療法中の子供で順調な成長に必要なビタミンが『充分に』摂れている子はほとんどいないと思います。
だから維持の点滴にビタミン入れたからって過剰摂取になることもあまりないと思うんですが・・・。 (2006.10.19)

2000.3.26(日) こども医療センター入院 348日目  外泊

[状態]
骨髄抑制 ・ 肝機能障害 ・ 下痢

○爽母
相変わらず下痢。
今回の外泊中はいつもより少し元気がない(走り回らない)。
食べるのはのど越しのよいものばかり。
(*骨髄抑制でひどい貧血でも走り回る元気な爽でしたが、肝機能障害によるだるさや下痢にはさすがに勝てず、肝機能が悪い時には元気がなくなっていました。)

[食事]
○朝食        ラーメン・ヨーグルト1個・お茶
○おやつ      ふ菓子
○昼食        パン・ハム
○夕食      カレー1皿・お茶


2000.3.27(月) こども医療センター入院 349日目  外泊

[状態]
骨髄抑制 ・ 肝機能障害 ・ 下痢

○爽母
昼食は下痢で食べず。

[食事]
○朝食        ラーメン半杯・ヨーグルト1個・お茶
○昼食        食べず
○おやつ     ふ菓子1本・ラムネ菓子
○夕食     ピザ1切れ・お茶200t


2000.3.28(火) こども医療センター入院 350日目  帰院のち外泊

AFP 7.1(→)

[状態]
骨髄抑制 ・ 肝機能障害 ・ 微熱 ・ 下痢

[処置]
採血 ・ 包交 ・ フィルター交換

[採血結果]
白血球        1700       血小板         13万
ヘモグロビン  10.0

○爽母
11回目の治療の後はずっと外泊。
薬が今までより弱いせいか、完全に抜け落ちていた髪の毛が生えてくる(うぶ毛)。
ただし24日頃からずっと下痢が続く。

[看護記録]
9時30分、帰院。熱37度2分あるが、肺音クリア。
10時、採血・包交・フィルター交換。
ベッド上でトミカで静かに遊び、危険行動なし。
13時、外泊へ。

[食事]
○朝食        ごはん1杯・シャケ1/2切れ
○おやつ      ポテトチップス


2000.3.29(水) こども医療センター入院 351日目  外泊

[状態]
肝機能障害 ・ 下痢

○爽母
下痢続く。

[食事]
○朝食        ピザ1切れ・お茶300t
○おやつ      ポテトチップス
○昼食        うどん半杯・パン半枚・お茶100t
○夕食      冷やしうどん・海苔・お茶200t


2000.3.30(木) こども医療センター入院 352日目  外泊

[状態]
骨髄抑制 ・ 肝機能障害

○爽母
朝下痢だったが、昼頃から軟便になり、夕方普通便出る。
午前中は『しまじろう』のビデオ見る。下の子はおもちゃで遊ぶ。

[食事]
○朝食        ラーメン(ほうれん草・玉子入り)杯・お茶50t
○おやつ     ラムネ菓子・ポテトチップス
○昼食        たこ焼き・いなり寿司の皮1個分・お茶200t

○爽母
下の子のことば・・ こでー(これ) ・ でんでん(電気) ・ いないいない ・ 口をパクパク(食べ物)
2人の好物 ・・・・・ ラムネ菓子 ・ ふ菓子


2000.3.31(金) こども医療センター入院 353日目  帰院のち外泊

AFP 7.8(↑)

[状態]
微熱

[処置]
採血 ・ 包交 ・ フィルター交換

○爽母
夜中、寝汗をかく。

[看護記録]
10時、帰院。微熱あるが上昇はせず。
鼻づまりひどく、グズグズいわせている。家でも同じように鼻づまりひどかったとのこと。

○爽母
帰宅後は久しぶりにいいウンチ出る。

[食事]
○朝食        ラーメン・お茶150t
○夕食    ピザ1切れ・ポテト2個・お茶200t


2000.4.1(土) こども医療センター入院 354日目  外泊

○爽父
夕食に中華丼を作るが、爽は好き嫌いが激しく食べない。

[食事]
○朝食        冷やしうどん半杯・お茶
○おやつ     ヨーグルト2個・ポテトチップス
○昼食        ラーメン・お茶
○夕食        ピザ1切れ・お茶100t
○おやつ     ポテトチップス・ラムネ菓子

○爽母
茨城の義母、帰る。


2000.4.2(日) こども医療センター入院 355日目  外泊

○爽母
午後、爽と下の子を連れ、実家父とドライブ。
観音崎へ行くつもりが渋滞のためあと10キロの地点で引き返す。
下の子
は車中泣くか眠るかのどちらか。
下の子が泣くと、車好きの爽は
「慧ちゃんどうして泣いているの。楽しいよ」
と、のんびりした口調で言うので妙におかしかった。

[食事]
○朝食       ラーメン半杯・玉子1/4個・お茶
○おやつ     ラムネ菓子
○昼食       ピザ1切れ・お茶
○おやつ     ラムネ菓子
○夕食     ラーメン1杯・お茶・乳飲料


2000.4.3(月) こども医療センター入院 356日目  外泊

[食事]
○朝食        ピザ1切れ・お茶・ヨーグルト1個
○おやつ      ラムネ菓子
○昼食        うどん・プリン1個・お茶
○夕食      ほっけ半切れ・ごはん1杯・お茶
(*食べない中でもたまにこの『ほっけ』のように今まで食べなかったものを食べるようになることがあり、そうするとどうしてもメニューに入る回数が多くなります。でもそれを続けていると結局また飽きてしまっていました。そうなるのは分かってはいても食べられるものが少ないので、仕方ないですね。)


2000.4.4(火) こども医療センター入院 357日目  帰院のち外泊

[処置]
採血 ・ 耳鼻科聴力検査

○爽母
外泊中だが耳鼻科外来のため1時半すぎに実家の車で病院へ。
左耳4000ヘルツ、右耳8000ヘルツ以上が聞こえないとのこと。
2000ヘルツが大丈夫なら日常生活にそれほど支障はないとのことだがこれ以上は進まないでほしい。

[看護記録]
14時、帰院。鼻づまりひどい。16時30分、耳鼻科へ。17時、外泊。

[食事]
○朝食        ラーメン(ごま・玉子入り)1杯・オレンジ2房・お茶100t
○昼食        スパゲッティミートソース1皿・お茶50t
○夕食        カレー1/3皿・お茶100t
○おやつ      ふ菓子1本・ラムネ菓子


2000.4.5(水) こども医療センター入院 358日目  帰院のち外泊

AFP 5.6(↓)

[状態]
身長90.7p ・ 体重11.4s

[処置]
採血 ・ MRI検査(頭部)

○爽母
MRI検査のため朝食抜きで病院へ行く。

[看護記録]
9時30分、帰院。ST3赤ルート接続。
10時15分、麻酔(ネンブタール1ml ・ コントミン1/2A)かけるが、なかなか眠れずネンブタール0.4ml追加し、MRIへ。
15時覚醒するもぐずること多い。鼻閉強く口で息をしている。
食事摂れず外泊へ。

[MRI検査報告書]
前回MRI(99/5/10と比較)。
脳内に異常信号を認めず、脳室くも膜腔ともに正常で前回と変化を認めない。
前回指摘の脳梁膝部を横切る異常血管は、今回明らかに静脈奇形であることが分かる。(*この静脈奇形は4年後に頭蓋内出血を起こした部分です。)
これにも変化はない。
転移を示唆するような異常増強効果を認めない。
[食事]
○朝食        禁食
○昼食        食べず
○夕食    ピザ2切れ・ポテト2個・お茶


2000.4.6(木) こども医療センター入院 359日目  外泊

○爽母
爽が入院中お世話になった隣のSさん、シンガポールへお引っ越し。
(*この時はものすごく淋しかったです。
Sさんには爽より1才上の男の子がいて、当時幼稚園に通っていましたが、爽が入院すると感染症についてもものすごくよく理解してくれて自分の子がいない間だけ外泊した爽を預かって遊ばせてくれたり、0才児だった下の子も預かってくれました。
当時車のなかった我が家ですが、自分の車のスペアキーを作ってきて「いつでも使っていいから」と渡してくれたり、本当に心身ともに力になってくれました。シンガポールへは2年間行っていて、現在は少し離れてしまいましたが同じ市内に住んでいます。その後現在の所に我が家も引越しましたが、今のところに移ってからも同じマンションのKさん、別のSさんを初めとして下の子を「いつでも預かるよ」と言って支えてくれた方が何人もいたからこそ、今まで通院も含めてやってこれました。
爽が急に体調を崩し、急遽下の子を預かってもらって病院へ行ったところ点滴が必要になってしまったことが何度かあり、それでも真っ暗になる時間まで預かってくれた別のSさん。と言うか、『たけるのママ』!ありがとう。最近なかなか会えないけれど感謝の気持ちは忘れてません。)

[食事]
○朝食        ラーメン1/3杯・ヨーグルト1個・お茶
○おやつ      ラムネ菓子
○昼食        うどん・ほうれん草(少)・カルピス
○夕食        ごはん1杯・シャケ1/3切れ・鶏肉(少)・お茶
○おやつ       ラムネ菓子・ポテトチップス


2000.4.7(金) こども医療センター入院 360日目  外泊

○爽母
夕食摂らず。

[食事]
○朝食        ホットケーキ1枚・お茶100t
○昼食        ラーメン(わかめ・ほうれん草・玉子入り)1杯・お茶
○おやつ      ヨーグルト1個
○夕食        食べず
○おやつ     スナック菓子(少)・お茶


2000.4.8(土) こども医療センター入院 361日目  外泊

[状態]
食欲不振

○爽母
朝、全く食べず。

○爽父
天気良いので4人で舞岡公園に行く。
爽も久しぶりでうれしそう。

[食事]
○朝食        食べず
○昼食        パン2/3個・ハム・クリームパン1個・ジュース1杯
○夕食        ごはん1杯・シャケ・つくね1本・お茶

○爽母
私、帰ってから腹痛と嘔吐。
(*入院中何度かこういうことがありました。今考えてみると疲労によるものだったのだろうと思います。)


2000.4.9(日) こども医療センター入院 362日目  外泊

[状態]
食欲不振
[食事]
○朝食        ごはん(少)・お茶
○昼食        ラーメン・お茶
○夕食        ごはん1杯・シャケ・お茶

○爽母
私、体のふしぶしが痛み、熱38度6分。夕方、茨城の義母来てくれる。


2000.4.10(月) こども医療センター入院 363日目  帰院

[状態]
体重12.12s

[処置]
MRI検査(腹部) ・ 蓄尿(24時間)

○爽母
MRI検査だが、私は昨日から発熱と胃痛のため行けず、夫が休みを取っていく。
昨夜、茨城の義母来てくれ、今週はいてくれるとのこと。

[看護記録]
9時、帰院。肺音はクリアだが、鼻閉ひどく鼻閉音響く。
9時15分、ST3でルート接続。20分からコントミン5r、ネンブタール1ml(*ともに麻酔)投与し、10時、MRIへ。
10時45分、帰室。
11時15分、鎮静かかった状態でバルーンカテ(*尿カテーテル)挿入するが、一時的に大暴れ。
処置終了後しばらく激しく泣いていたが、抱っこにて落ちつき再入眠する。
蓄尿開始。
13時30分覚醒し、14時IVHロック。
父帰った後大泣き、電気のスイッチも自分でつけてしまう。

[MRI検査報告書]
肝内に再発を思わせるような明らかな異常信号域は指摘できません。
造影後も異常なenhancement (*増強)は認めません。
リンパ節腫大も指摘出来ません。

[食事]
○朝食        禁食
○昼食        食べず
○夕食        ごはん半杯


2000.4.11(火) こども医療センター入院 364日目  

AFP 5.9(↓)

[処置]
採血 ・ 蓄尿 ・ 水の点滴

[採血結果]
白血球        5000                         GOT           44
血小板        16万2000                  GPT           31
ヘモグロビン  10.9                     尿中B2MG   70
尿中NAGI 15.6

[看護記録]
(*朝の)薬、「赤ちゃん抱っこで飲むー」と言うので抱っこするが、抵抗して飲まない。
結局「おすわりして飲む」とやっと内服する。
「からいー、からいー」と大騒ぎするが、吐き出さずに飲めていた。

○爽母
私、発熱まだ下がりきっていないため、走る爽を追いかけること出来ない旨、看護婦さんに伝える。

[看護記録]
バルーン(*尿カテーテル)挿入中も動き激しいが、適宜ねじれ直していった。
11時、バルン抜去時は2人で押さえて行うが、「痛くないのー」と泣かずに出来る。
17時から病院内散歩。面会終了はスムーズ。「握手でバイバイバイ」でバイバイ出来る。
21時、水の点滴開始(ST3 ・ メイロン)。

[食事]
○朝食        ごはん3/4杯・ハム
○おやつ     ヨーグルト
○夕食        パン2枚
○おやつ       コアラのマーチ


2000.4.12(水) こども医療センター入院 365日目 第12回抗がん剤投与開始 

[処置]
イホマイド投与

○爽母
爽の肝臓で腫瘍が破裂してちょうど1年。この日から手術までの日々は意外なほど鮮明に覚えている。
そして1年後の今日から最後の抗がん剤治療始まる。

[看護記録]
肺雑音なくエア入り良いが、入眠中も覚醒後も鼻閉(++)。目覚めてから自分で鼻ほじりあり。出血(−)。
朝食は他児のパン見て、「パンとマーガリン!」を要求する。このところそのパターン多い。
9時、カイトリル (*制吐剤)0.5r、9時30分ウロミテキサン(*出血性膀胱炎予防のため)400r投与開始。
10時20分、イホマイド1g投与開始。
嘔気嘔吐なし。食事はあまりすすまないが、活気あり。
下におりたがることも多く、母も「今日はだめよ」と。力の余っている児と付き合うのに疲れ気味。母も時々気分転換している。
IFO(*イホマイド)後のラシックス(*降圧利尿剤)反応良好。
鼻すすりと鼻閉続く。鼻づまりの声で、ノイチーム(*鼻づまりの薬)の効果はっきりしない。
16時、輸液交換(*ST3 ・ メイロンA ・ ビタメジン1A)。
(*夕方から)嘔気嘔吐なし。食事あまりすすまず、遊んでばかりいる。活気あり。
ベッド下でグルグル歩いたりしてルート注意。
20時30分、入眠。

[使用薬剤]
・イホマイド(*抗がん剤イフォスファミド) 1g
・カイトリル (*制吐剤) 0.5r
・ウロミテキサン 400r ・ 1200r
・ラシックス 5rを2回
・メイロン 1A ・ 4A
・ビタメジン 1A
・ST3 2000ml

[食事]
○朝食        パン1/2枚・魚2、3くち
○昼食        パン1/2枚
○おやつ     プリン
○夕食        パン1枚
○おやつ ジョア(少)

○爽母
爽が入院した時、生後2ヶ月だった下の子も、歩き、少し話すのである。


2000.4.13(木) こども医療センター入院 366日目 第12回抗がん剤投与2日目 

[処置]
イホマイド投与

[看護記録]
1時30分、メイロン1A使用後は(*尿は)pH8から9。(*起床後)嘔吐ないが、食事すすまず。
11時、イホマイド投与。

○爽母
前回からイホマイドだけになったとはいえ、やはり食欲はなさそう。私の胃もまだだめ。

[看護記録]
今日は大人しく落ちついて遊んでおり、母も「今日は静かです」と。元気がないという様子ではないが、大人しい。
治療しているためか、いたずらする元気ないよう。
12時10分、ラシックス5r投与。15時、メイロン1A投与。
(*夕方から)飲水すすまず、牛乳・ジョア2くちくらいしか口をつけず。「いらないのー」と。
活気はあり、電池で窓を叩いたりする。注意すれば素直にやめること出来ている。
尿潜血(−)。21時、入眠。

[使用薬剤]
・イホマイド(*抗がん剤イフォスファミド) 1g
・カイトリル (*制吐剤) 0.5r
・ウロミテキサン 400r ・ 1200r
・ラシックス 5rを2回
・メイロン 1Aを2回
・ビタメジン 1A
・ST3

[食事]
○朝食        パン1/2枚
○昼食        ごはん・みそ汁(少)
○おやつ      プリン
○夕食        ごはん1杯
○おやつ       ジョア2くち


2000.4.14(金) こども医療センター入院 367日目  第12回抗がん剤投与3日目

[処置]
イホマイド投与

○爽母
こども医療センター入院ちょうど1年。
昼食をTくんママ、Mちゃんママと3人で六ッ川の『バーミャン』で摂る。
夕方の包交の時、来週火曜日に退院の話を聞く。
ひと区切りという感じはするが、うれしいという感じは特になく、まだまだ気は安まらない。

○爽父
昨年の今日は爽がこども医療センターに行き、即入院となった日。
ここ数日は昨年の今頃が思い出されてならない。

[看護記録]
嘔気嘔吐なし。機嫌はまずまずだが、食事はすすまず内服も渋ってしまう。
尿潜血(−)から(+)。
DIV(*点滴)ルート身体中にぐるぐる巻きにしてふざけたりする。危険行動多い。
ベッド上にいることが多いので、ストレスたまっているよう。
12時10分、ラシックス5r投与。19時30分、尿pH6でメイロン使用。
19時45分、ラシックス投与するも反応今ひとつ。

[使用薬剤]
・イホマイド(*抗がん剤イフォスファミド) 1g
・カイトリル (*制吐剤) 0.5r
・ウロミテキサン 400r ・ 1200r
・ラシックス 5rを2回
・メイロン 1A
・ビタメジン 1A
・ST3

[食事]
○朝食        ごはん1/3杯
○おやつ     飲むヨーグルト
○夕食        パン2枚
○おやつ      スィートポテト


2000.4.15(土) こども医療センター入院 368日目  外泊

[状態] 
体重12.25s

[処置]
採血

[採血結果]
白血球        3500                           GOT          21
ヘモグロビン   10.3                           GPT         19
血小板        11万1000                   LDH          458

[看護記録]
0時10分、メイロン1A投与。目覚め良好、ご機嫌。いたずらはない。
嘔気嘔吐なし。午前中オレンジジュース飲むと言うが、ストローでぶくぶくするのみ。
昼食はごはんのみ食べる。
13時25分、IVHロック。ロックすると走り回りうれしそうに話す。
「そうちゃんとお母さん、ホンダで帰るの」と。外泊楽しみにして過ごす。
便、硬め。今日はラキソ(*ラキソベロン。下剤)4から5滴にするよう母に伝えた。
14時、外泊へ。

[食事]
○朝食        ごはん1/3杯
○昼食        ごはん1/3杯
○夕食      ほっけ・ごはん1杯・お茶


2000.4.16(日) こども医療センター入院 369日目  外泊

○爽母
茨城義
母、帰る。
携帯電話を買う。
病院のママたちが、「退院すると何かと必要な場面が出てくるから」と言っていたので。

[食事]
○朝食        シャケ(少)・ラーメン(ほうれん草・ゴマ入り)・お茶200t
○昼食        ラーメン・パン1/2個・ハム2枚・お茶
○夕食     ほっけ・ごはん1杯・ヨーグルト・お茶


2000.4.17(月) こども医療センター入院 370日目  

○爽母
午前中、ケンカしながら下の子と遊ぶ。

[食事]
○朝食        ごはん1杯・シャケ・ごま・お茶・いなりあげ1枚
○昼食        うどん・お茶
○おやつ      ラムネ菓子・ふ菓子
○夕食      ほっけ・ごはん1杯・いなりあげ・お茶


2000.4.18(火) こども医療センター入院 371日目  退院!!

AFP       6.5

[状態]
体重12.4s

[処置]
IVH抜去 ・ 採血

○爽母
いよいよ退院の日。
午前10時前に病院着。採血・ヘパ生をし、採血結果を待つ。
11時30分、Mちゃんママと2人で病院の食堂で食事する。
12時すぎ、眠くなる薬をIVHから30ml/hで点滴。15分ほどで浅く眠る。
午後1時半頃、ワンショットで麻酔(*ネンブタール)を投与。すぐに眠る。
1時半から処置室でIVHの抜管をDr.Aが施行。
穴を開けた緑の紙をかぶせ、小さいはさみのような器具2種類を使って少しずつ抜く。
それより前、IVH刺入部の周りに5、6ヶ所局所麻酔をする。
爽はやや意識があるのか、そのつど手足をばたつかせる。
2時20分、抜管終了。

[看護記録]
10時、帰院。本日IVHカテ抜去。
12時55分、ルート確保し、ソセゴン75r、アタP10r、ネンブタール0.9rで鎮静する。
カフ部皮下組織への癒着強かったが、30分ほどで抜去出来る。縫合部からの出血(−)。
頸部ダルマガーゼにて圧迫中。Dr.A、「PLT(*血小板)十分あるので出血は大丈夫だろう」と。
来週抜糸まではハンザポア(*ガーゼ付き保護テープ)貼付したままにしてもらう。

○爽母
夫来る。その後、入院中のこどもたちにメモ帳をくばり、挨拶する。
Dr.Aより退院後の注意点やこれまでの経過説明を受ける。
その後、外来予約・退院手続きをする。

[看護記録]
14時40分、レントゲン(*取り残しがないかどうか確認のため)。
16時、父母へ退院に関するムンテラ。
両親とも本日退院とのことでうれしそうな表情していたが、ムンテラ時は今後の生活上の行動範囲や食生活、カゼの時の対応など細かいところへの不安があるようで、ドクターに質問されていた。
16時30分、覚醒。まだフラフラしているが、座位とれる。
「お茶飲む」とスポイトで誤飲なし。ごはん2杯摂取。
17時20分、点滴抜去。頸部ガーゼ抜去。皮下出血なし。
18時、退院。

○爽母
4時半前、麻酔から覚め、お茶が飲めるのを確認後、夕食を摂る。
夫と2人で食堂のみそラーメンを食べて病室に戻るとすでに点滴が取れていた。
看護婦さん、Dr.A、Dr.Iと写真を撮り、実家の車で一度実家に立ち寄り、退院の報告をしてから帰宅。
午後7時。
帰宅後、爽はカップめんを1/3くらい食べる。
入浴し、下の子9時半、爽10時就寝。
ヘパ生プッシュからも解放される。

○爽父
1年は長かった。表現する言葉はない。ここで気を抜かずにいくことにする。

(*退院は「うれしいけど不安」の一語でした。ただIVHが抜けるのだけはとてもうれしかったです。今とは違い(?)爽は湯船につかるのが大好きだったのですが、入院して1年はIVHがあるのでおへそのあたりまでしか湯につかることが出来ませんでした。だからこれで好きなようにお風呂に入れると思うとよかったなぁと思いました。
当時の入院記録はここでおわりですが、連載はもう少しつづきます。2日ほどお休みしたら始めますので読んで下さいね! 2006.11.11)